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政府、2020年の経済成長率予測を大幅に下方修正も2021成長率は6.5%~7.5%

製造マーケットの現状

財務省や国家経済開発庁、予算管理省などで構成するフィリピン開発予算調整委員会(DBCC)は12月3日、2020年の実質GDPの成長率予測をマイナス5.5%からマイナス8.5%~マイナス9.5%に下方修正した。同委員会によると、成長率予測の引き下げは、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために長期のコミュニティー隔離措置(注)を各地で実施しているため。11月10日に発表された第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率はマイナス11.5%で、1月~9月の平均成長率がマイナス10%にとどまったことから、通年の成長率予測の引き下げ可能性がビジネスワールドなど現地メディアで報道されていた。

同委員会は、経済活動制限が緩和されることで今後は経済が回復し、2021年の成長率は6.5%~7.5%に、2022年の成長率は8%~10%になると予測している。

また、各種マクロ経済データの予測値を併せて発表している。それによると、2020年の平均物価上昇率は2.4%~2.6%で、政府の目標範囲である2%~4%に収まる見込み。国内の物価水準に大きな影響を与える原油価格に関して、2020年のドバイ原油価格は1バレル当たり35ドル~45ドルから40ドル~42ドルに修正した。

貿易に関しては、2020年は取引の大幅な縮小を予想している。財輸出は対前年比でマイナス16%、財輸入はマイナス20%と見込んでいる。近年、同国が主要な外貨獲得源の1つとしていたIT-BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業が含まれるサービス輸出はマイナス21.4%、サービス輸入はマイナス19.0%としている。

 

2020/12/10 JETRO ビジネス短信 吉田暁彦

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